目白の吉村順三記念ギャラリー
小さな建築展「軽井沢の家 - 脇田邸」に行って来ました。
http://www.sepia.dti.ne.jp/jymg/
場所は、豊島区目白。吉村氏が仕事の場としていた建物の1階を会場にしてあり、図面や模型、写真、細かいおさまりの原寸図も展示してありました。写真も撮れます。
展示会場には、吉村氏の建築設計を支えてきた担当者、あるいは氏を良く知る方々が数人いらっしゃって、来場者の質問に答えて下さいます。
応接間もみることができて、障子の桟の影が出ないための工夫を、実際に障子を外して見せていただいたり、細部にまでこだわった照明の説明をしていただいたり。有名な折りたたみ椅子を実際にたたんで見せていただいたり。
木の家具に金具を止めたら、木が負けてしまうから、と、曲がる部分も木と革でできているんです。なんていうか、本当にエレガント。すわり心地もよくて、折りたたみ椅子とは思えない。
「みんな、吉村のディテールを教えてくれ、といって来るんだけど違うんですよ。自分がどうしたいかが大切なんです。この影をなくしたいとか、ここから何が見たいとか。そうしたら己から、何をどうすべきか見えてくるものです。それこそ、朝から晩まで、何をしてても、寝ているときでもずっと考えていたら、必ず最後にはいいところに落ちつくものです」。
吉村氏の作る家は「理由はよく分からないけれど、なんでこんなに気持ちがいい空間なのかな?」とずっと思ってきたのですが、その理由がストンと腑に落ちました。こんな風に丁寧につくってもらえたら、家も、施主も、本当に幸せだと思いました。
今度は、一軒まるまる見たいです。
12月16日まで公開されてます。